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ろうあ幡多 2007年 6月27日発行 第17号


第55回 全国ろうあ者大会

 さる5月30日(水)から6月3日(日)までの期間、四国の玄関と言われる香川県高松市にて、第55回全国ろうあ者大会が開催された。
玉藻(たまも)よし讃岐(さぬき)の国 香川で開催される  会場が手狭ということもあり、今回は申込者が2000人を超えた時点で募集を〆切ることになり、やっと都合がついて、二次募集に申し込み、そこで断られた人達はさぞや悔し涙を呑んだことだろう。
 今大会のスローガン『熱く語れ!心にとどめ!みんなで語ろう「共生社会」』のもと、全国評議員会や分科会など各つどいにそれぞれ参加した。評議員会開催時に、安藤理事は開口一番に連盟運営の厳しさを語った。その話の中で連盟理事たちの泊るホテルは今までよりランクを下げたと聞いて、前途多難の険しい道のりが予想できた。
 研究分科会では、ろうあ運動、障害者自立支援法、障害者権利条約…等など様々な内容を学び、最終日を迎えた。大会期間中、強く印象に残ったことが二つあった。
 1つ目は、3日の大会式典に参加された方は知っていると思うが、四国の座席は最上階の五階になっており、いったん階に踏み入れた人たちは一瞬ゾ~ッとした感覚を覚えたかもしれない。座席はそれほどかなりの傾斜になっており、高所恐怖症の人は、後方の手すりにすがり座り込んで大会進行を見ていた。この階に入ってきた担当のベテラン通訳士は、あまりの傾斜に「頭がクラクラしそう」と言っていたのを覚えている。
日本聴導犬協会生みの親 有馬もと先生 以前、NHKテレビに出演したみかんちゃん 2つ目は、大会式典が始まる前、入口の外に日本聴導犬協会生みの親・有馬もと先生率いる聴導犬が何匹かいたことである。聴導犬の頭をナデナデしながら、よくみると以前NHKテレビに出ていた聴導犬「みかんちゃん」だった。飼い主の岸本淑子さんも大阪から参加されており、親しく話をさせて頂いた。また、憧れの有馬もと先生とも親しく会話が出来たことは夢のようだった。
 「聴導犬」についてこの機会に少し説明してみようと思う。
 福祉機器は、今では開発が進み便利になりつつあるが、その当時はまだまだ不便があった。
 お知らせランプの点滅ランプは「いつも神経を集中していなければならず疲れる」との声も出ていた。
 目覚まし時計の音、ヤカンが沸く音など、聴覚障害者が聞きたい音は色々ある。
 その中で一番多かった声は「警報機の音を教えて欲しい」だった。
聴導犬の飼い主 高知出身の藤井さん 賢い頼もしい聴導犬 何年もみっちりと訓練された聴導犬は、見事それらの音を聞き分け、聴覚障害者に教えることが出来るのである。訓練を受けた聴導犬も変わるけれども、一番変わるのは生活面で自信がついた聴覚障害者だそうである。
 昼食の時に、高知出身の藤井道子さんが珍しく参加しているとの情報を聞いて、藤井さんの同級生である高橋靖子さんと二人で一階に下り会いに行った。
 藤井さんは、1995年から飼い犬「ゴスペル」を徳島県初の聴導犬に育て、ゴスペル亡き後、二代目聴導犬「ノア」を訓練してきたと聞いた。その「ノア」が聴導犬展示モデルとして全国大会に連れてこられていた。さらに、徳島県にはノイマンドッグスクールがあり、1990年から聴導犬の育成を手がけていると知った。
 言葉つまりコミュニケーションの壁には手話通訳が欠かせない。しかし通訳者が聴覚障害者のありふれた日常生活に深く入り込んで密着し、耳の代わりになり手助けをしてもらう訳にはいかない。
 聴導犬は手話通訳者のような働きは出来ない。ただ、聞こえない人の日常生活の中に密着して、確かな『音』を届けてくれる。不便さは少なくとも解消される。一日中いつも一緒にいる動物のつぶらな瞳に癒されるときだってある。
 私は6年前、聴導犬トレーナーの有馬もと先生を知ったときから、聴導犬に関心を持ちつづけていた。
 いつの日か我が家にも聴導犬を住まわせ、訪問客が来たときや、お湯が沸いたときや、誰かが私を呼んでいるときなど、愛犬が『音』を感知して教えてくれるような希望の湧く夢を持っている。


幹部研修会と午後からの情報交換会

 さる5月6日(日)四万十市福祉センターで、高知県聴覚障害者協会の幹部研修会が行われた。



田辺郷代さん四万十市民憲章推進協議会から表彰される




全国手話統一試験合格者の祝賀会をしました




全国手話統一試験合格して感激




西から東へこんにちは!




手話と笑顔で頑張っています

  今回は、宿毛市で『米花歯科』を経営している米花さんをご紹介します。
『米花歯科』医院は、平成12年12月に宿毛市山奈町山田にて開業しました。

◆【手話を習いはじめた理由】
 聴覚障害者(技工士)を雇用していた関係で、手話を身に付けたいと思いました。

◆【印象に残った聴覚障害者との出会い】
 25年前、彼(歯科技工士)の「和太鼓」の演奏会を見た時にその素晴らしさにビックリしました。
治療している米花さん
◆【手話が出来る歯科医師として、一個人としての地域奉仕】
「小さな事から」と思っています。

◆【米花さんの座右の銘】
何事も一生懸命

◆【職場の正式名】
米花歯科医院
ろう者の i さんに聞きました。
  交通機関も悪くなっていただけに6年前に地元に歯科院が出来て、自転車で行くのも良し、歩いて行くのも良しと、便利になったのは有り難いことだ。それまでの私の義歯は顔つきも変な位かみあわせが悪くてよく下歯が折れたものだ。最初は、米花医院の先生は少し手話が出来ると思わなかったが、私がろう者とわかると少しづつ手話を使って話してくれるようになったので、説明もよくわかり、3ヵ月後、義歯が出来上がった時は顔つきまで若くなったように思う。
  米花先生はこれでよし!と納得するまでとことんまでやるようなので、途中で私は投げ出してしまいたくなったが、新しい義歯を入れない限り物を食べることができないからこっちも忍耐づよく付き合っていくしかない。出来上がった義歯は5年たっても一度も修理が必要ではない位、体の一部としてなじんでいて感心した。内容をきちんと説明して納得して付き合っていくことがどんな病気でも同じではないかと思った。


安芸地区 手話サークル 紹介

てのひら 手話サークル⑥
今回は、安芸地区にある手話サークル『てのひら』を紹介します。
今のサークルです 【サークル結成のきっかけ】
 聴覚障害者を家族に持つ方が地域の人々に聴覚障害者を理解して欲しいと声かけ、数人の輪から始まった。

【嬉しかったこと】
 数年前にバス一台借りて愛媛県のアサヒビール工場に行った時、他のサークル員も参加してくれていて、楽しく交流出来たこと。今年で言えば地元の小学校から依頼があり、サークル員6人で手話を教えに行った時、子供たちが楽しそうに学び、交流出来たこと。

【悲しかったこと】
 以前はどこかで出会うと必ず手話ではなしも出来ていたが、サークルをやめられた後で、しばらくして…久し振りに会うと、頭を下げて挨拶する程度、手話も忘れてしまったりすると寂しく思う。
【将来の要望】
 サークル会員をもっと増やしたいです。その為には、活動、定例会を工夫することは必要だと思う。ダラダラ…とマンネリ化していて努力も足りなかったなーーと反省します。( ^_^; )
【現会長】中平。
【会員数】33名
【活動年数】27年


今年も、ジャンボいちごを食べました




私(うち)んくの天使

飼い主は、黒潮町まつぼっくり手話サークル会員のMさんです。
 みなさん可愛がってネ!

名前=ロッキー(♂)
年齢=11才
犬種=ビーグル系の雑種
チャームポイントは
 前足を重ねて、品よく坐る姿。必ず右前足が上になります。
 知らない人が通ると吠えるけれど、「ロッキー」と名前を呼んでくれる人には、すぐに吠えるのをやめます。
 朝・夕のお散歩を楽しみに、昼間は鎖につながれてジッと我慢しています。

【評】ロッキーくんは、M家のみんなに可愛がられているのが、写真を通してよく分かりますね。


笑えない4コマ漫画




こんにちは赤ちゃん




水谷 修 氏の講演会

『今、子ども達は…~今、私達に出来ることは、しなければならないこと~』

J子さん
【感想は?】
 今日の講演を聴くまで私は、いじめは学校または教師の責任であると思い込んでいました。
 子供達の立場に立って考えると言っても、いじめがあってから後のことばかりに今は力を入れていると思います。
 本当は、それ以前の子供の心からいじめを行なう気持ちを取り除くことから、力を入れることが大切なのだと分かりました。
 それには、私達に出来る簡単な声かけが重要ということ、また子供達だけでなく家庭の中からあいさつやほめる言葉を遠慮なく声に出して発することが大切です。今日から始めます。

【宿毛市で手話通訳士の手話表現を見てどうでしたか?】
本当に素晴らしい表現を拝見しました。
前の席にいた聾の方が一つ一つうなずきながら見ているので、ああ分かるんだなぁとつくづく感心して見ていました。
話がどんどん進んで、あれ?どんな風にするのかしらと思っていると、きっちりと要約されて本当に言いたい事を無駄なく表現出来ている。
今日見た事を目標に今から勉強して行きたいと思いました。


幡多ろうあ協会のあゆみ No. 2

1964年(S39年)~1968年(S43年)頃




平成18年度 幡多支部定期総会開催

四万十市福祉センターにおいて、幡多支部の定期総会が開催された。
 まず議長を友金さんに選出した。

第一号議案 活動報告
第二号議案 事業報告
第三号議案 決算報告
第四号議案 行事計画(案)
第五号議案 予算(案)報告
第六号議案 活動方針
以上のように、議長・友金さんの進行のもと、話し合いは進められた。
 わずかの残りの時間ではあったが、池田さんから提出のあった「小学生との交流会」の日程が変更した事、時間、内容などについて説明を受けた。
 定期総会の何日か後、アンケートをとりましたが、「時間が不足していた。もう一度話し合いの時間を作ってほしい」という声が多くあった。
 今回は、どの部屋も午後からふさがっており、終了予定が12時までとなり、当然時間が足りなかった。午後5時まで使用できる部屋をさがすべきだったと、事務局担当は反省しきりでした。



幡多支部行事

★7月中旬      ビアガーデン   四万十市

★9月1日(土)    小学生との交流会 黒潮町 幡多青少年の家

★9月24日(月:祭日)
午前 11時から 『長寿を祝う会』四万十市福祉センターで行います。
会員だけなく幡多地域に住んでいるろう者全て呼びかけています。
昔、ろうあ者活動された方がいましたが、高齢のため、家にいます。
ろう者、健聴者(手話出来る)も歓迎します。故人の配偶者も歓迎します。
案内状を配りますので役員(畦地、大森、土居、曽根、中川、吉門、荒木)に申し込んで下さい。
色々準備しています。お楽しみに待ってください。
サークルの皆様も参加してくださいね(*^_^*)。
※飛び入り参加は固くお断りいたします。

★10月 8日(月)  応急処置教室  場所未定

★11月未定(日)  ミニ運動会/日帰り親睦旅行
(運動会=幡多青少年の家/日帰り親睦旅行=未定)




♪ お台所の知恵袋 ♪

~ 内食中毒から家族を守る! ~

6月から10月にかけて特に発生する食中毒。
料理の時以外にも発生の危険性が潜んでいます。
今一度、家族での安全点検してみましょう!

予防の
6つのポイント
 

(1) 買い物をするときは?

・生鮮食品(肉、魚、野菜など)は新鮮なものを選んで、消費期限をしっかりと確認。
・肉汁や魚などの水分がもれないように別々にビニール袋に入れて分ける。
・冷蔵や冷凍の必要なものは最後に買う。


(2) 食べ物を保存するときは?

・冷蔵、冷凍の必要な食品は、持ち帰ったらすぐに冷蔵庫、冷凍庫へ入れる。
・冷蔵庫の詰めすぎには注意。(全体の7割程度を目安に)
・冷蔵庫内は-10度以下、冷凍庫は-15以下を目安に。
・肉や魚はビニール袋や容器に入れる。
・食品を流し台の下に保存する場合は、排水などの水漏れに気をつけ、床の上に直接置かない。


(3) 食品のしたごしらえする時は?

・台所チェック!(ゴミを捨てる。タオル、布巾は清潔に。台の上は片付けて、石鹸や洗剤を用意)
・動物をさわる、トイレに行く、おむつ交換、鼻をかんだ後など必ず手洗い。
・果物や野菜など生で食べる物や調理の済んだ物に、肉や魚の汁がかからないように。
・包丁やまな板は、肉や魚を切った後に一度熱湯で洗う事。また、料理器具を使った後は、洗剤と流水で洗う。
・凍っている食品を室温で解凍するのは危険。


(4) 料理をするときは?

・加熱は食品の中心部を75度以上で1分間。(鍋やフライパンのフタも上手に使って)
・料理前、後は室温で長く放置しない。
・電子レンジで熱の伝わりにくいものは時々かきまぜて。


(5) 食事をするときは?

・生鮮食品(肉、魚、野菜など)は新鮮なものを選んで、消費期限をしっかりと確認。
・肉汁や魚などの水分がもれないように別々にビニール袋に入れて分ける。
・冷蔵や冷凍の必要なものは最後に買う。


(6) 食品が残ったとき

・食品は、早く冷えるように浅い容器に小分けして。
・時間がたち過ぎたものは捨てましょう。


食品に合った温度
-15℃以下:冷凍食品
0~3℃:食肉、鮮魚介類、牛乳、卵
5℃:チーズ、バター、加工食品、料理済み食品
10℃程度:野菜、果物、サラダ類、ビール、清涼飲料水など



つぶや記 ぼや記

 第55回 全国ろうあ者大会も無事終わった。
 開催県香川の実行委員長である近藤龍治さんは、大役の緊張ゆえか?ストレスなどがたまり、右肩に痛み止めを打たないと手を動かして挨拶が出来ないほどの重症になっていた。
 全国の多くの友が、近藤さんの体調を心配していた。
 大会式典当日、近藤さんの顔色は非常に悪かったが、ネクタイを締め、キリッとした表情で会場へ向かった。
 大会式典では、実行委員長として、大きな手話表現で見事に大役を果した。
 全国の多くの友は、近藤さんの健康快復を今も忘れずに祈っているよ。


○幡多支部広報部
支部長:畦地(FAX 0880-43-0164)
編集:大森
映像:荒木
会計:曽根
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